サーモ・モジュールの原理

 熱電冷却または "ペルチェ効果" と呼ばれている現象は19世紀初めにフランスの時計会社により発見.されました。 これは、異なった半導体材質を使用することにより起こされる半導体熱交換方式として述べられているものです。 冷却方式を理解する上で最初に知っておく必要のあることは、熱伝冷却が従来の冷却方式とどのように違うかということです。 熱伝冷却方式も従来の方式と同様熱力学の法則にしたがっており、多くの共通点を持っておりますが唯一冷却部分のみ異なるわけです。

   両者の違いを説明するための、一番よい方法はそのシステムを説明することで  す。


  従来のシステムでは、主な稼動部品として気化器、凝結器、コンプレッサがあります。 気化器の表面では、液体の冷媒は沸騰により気化し、熱エネルギーを吸収します。 コンプレッサは冷媒を循環させて、圧力を加え周囲温度以上のレベルまで温度を上げます。 凝縮器では吸収した熱を周囲の空気中へと放出します。

  

  熱電冷却

   熱伝冷却システムでも基本的にはなにも変わりませんが、冷媒が液体および気体
  となる部分は二種類の異なった半導体に置き換わります。  電流はN型半導体右
  側電極から左側に向かって流れ、左側電極を通してP型半導体を左側から右側電極へ
  と流れます。(下図参照) 
   エネルギーと電子の移動方向は、電流とは逆にN型半導体では左側から右側に向か
  います。 電子が左側電極から移動し、N型半導体内を移動する為のエネルギーは、左
  電極側より得る為、左側ではエネルギーの不足となり、温度が下がります。 N型半導
  体右側では電子からエネルギーが放出されて温度が上がります。

   P型でも正孔により同様に働きます。 この機能は気化器と凝結器を使用して冷媒
  による熱交換する機能に置き換わるものです。 コンプレッサは電子の移動のポンプ
  役であるDC電源に置き換わります。 従来のシステムにおいて蓄積された熱エネル
  ギーを放出する為の凝結器のフィンはヒートシンクへと置き換わります。

   両者の方式の違いは一口に言って、熱伝冷却方式では機械的デバイスを使用せず、
  また冷媒を使用しないことです。

   N型およびP型半導体を格子構造に配置しておきます。N型半導体の電子と、P型半
  導体の正孔は"キャリア"と呼ばれ、熱エネルギーをコールド ジャンクションからホット
  ジャンクションへと移動させています。 コールド ジャンクションで吸収された熱は、
  回路に流される電流に比例して移動し、またPN半導体の対の数にも比例して移動しま
  す。 熱伝冷却用材料であるビスマステルル化物等はキャリアを容易に流すだけでな
  く非常に優れた熱交換性能をも、持っています。

    

ヒートシンク

 熱交換装置の設計においてヒートシンクはシステムの外観の点で最も重要です。 

 左図の上部分にはサーモ・モジュールの負荷側から周囲の環境までの温度の状況が描かれています。






   安定状態における熱交換は概略以下のように表わせます。

 もしヒートシンクがシステムにおいてQSより十分多くの放熱を行えなかったら、シスム温度は上昇し、コールドジャンクションの温度は上がります。 またサーモ・モジュールに流される電流値が負荷側温度を維持する為に増加されると、COP(Coefficient of Performance)は減少に向かいます。このように良いヒートシンクはCOPの向上にも貢献いたします。
 熱電冷却システムに対する熱交換は基本的に伝導、対流、ふく射のいずれかにより行われます。
およびQを見積もればV−I(Power Input)との総計がQSとしてホットジャンクションのヒートシンクにて消費されます。
  
TE−100 デモンストレーション デバイス
  
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